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アクセシビリティはAI英会話でどこまで使えるのか。画面読み上げと文字の大きさを公式仕様から分解した

アクセシビリティはAI英会話でどこまで使えるのか。画面読み上げと文字の大きさを公式仕様から分解した

AI英会話を、画面読み上げや大きな文字といったアクセシビリティの設定のまま使いたい人がいます。

端末のこうした機能は、AI英会話のアプリの上でも動く。

ただし、音を使う機能と文字を使う機能では、困りごとがまったく違います。

この記事で分けるもの
  • 画面読み上げ(VoiceOver/TalkBack)と、AIの声の重なり
  • 文字を大きくしたときの、字幕と文字起こしの見え方
  • 端末の字幕機能・色の反転・片手操作

根拠は、Apple・Google・W3Cの公式ドキュメントだけです。

特定のアプリの挙動を約束する記事ではありません。

アプリの作りで変わる部分は、作りによるとそのまま書きます。

TOC

【結論】アクセシビリティ機能はAI英会話でも使えるが、音と文字で事情が違う

先に結論を置きます。

機能AI英会話の上で困りやすい点
画面読み上げ(VoiceOver/TalkBack)端末の機能として動く読み上げとAIの声が重なる
文字の大きさ(テキストサイズ/フォントサイズ)届くかはアプリの作りによる字幕や文字起こしが大きくならないことがある
端末の字幕(ライブキャプション/自動字幕起こし)アプリの外から文字を足せる使える機種と言語が限られる
色の反転画面全体にかかる画像や動画の色も変わることがある
片手操作(簡易アクセス/片手モード)画面を下げて指を届かせる手順が機種で違う

5行のうち、いちばん手間がかかるのは1行目です。

声で練習するアプリの上で、もう1つの声が鳴るからです。

だから読み上げは止め方を先に覚える。

2行目は、端末ではなくアプリの側で決まります。

文字を大きくしても、AI英会話の画面が追いつくとは限りません。

  • 音の困りごと=止め方を覚え、イヤホンで減らす
  • 文字の困りごと=端末の字幕と拡大で補う
  • 色と片手=端末の設定だけで整う

3つに分けると、何をどこで直すかが見えます。

AI英会話でアクセシビリティ機能が働く仕組み

端末の機能とアプリの作りは別の層

アクセシビリティ機能の多くは、端末の設定として用意されています。

AppleはVoiceOverを、画面が見えなくてもiPhoneを使えるジェスチャベースのスクリーンリーダーと位置づける。

GoogleもTalkBackを、Androidデバイスに組み込まれたスクリーンリーダーとしています。

どちらも、アプリを入れ替えても端末に残る機能です。

一方で、読み上げに何を渡すか、文字をどう並べるかは、アプリの作りで決まります。

層決めている人例
端末の機能Apple/GoogleVoiceOver・TalkBack・端末の字幕・色の反転
アプリの作りAI英会話の会社ボタンの名前・字幕の文字の大きさ・画面の並び
作る側の物差しW3C・Appleの設計指針WCAG 2.2の達成基準・Human Interface Guidelines

表の2行目が整っていないと、1行目の機能があっても使いにくくなります。

作る側の物差しには数字がある

AppleのHuman Interface Guidelinesは、文字を少なくとも200%まで大きくできることを理想に挙げています。

同じ文書が挙げるiOSのボタンの標準の大きさは、44×44ptです。

W3CのWCAG 2.2も、文字を200%まで大きくしても中身や機能が失われないことを求めています。

ウェブで押す的の大きさは、24×24 CSSピクセル以上が基準です。

物差し数字出どころ
文字の拡大200%までApple HIG・WCAG 2.2
ボタンの標準の大きさ(iOS)44×44ptApple HIG
押す的の最小(ウェブ)24×24 CSSピクセルWCAG 2.2
文字と背景の明暗の差4.5:1以上WCAG 2.2・Apple HIG

AI英会話のアプリが、この数字をどこまで満たすかは作りによります。

それでも、数字はアプリを選ぶときの物差しとして使えます。

AI英会話で画面読み上げを使うと起きるアクセシビリティの問題

読み上げとAIの声が重なる

VoiceOverやTalkBackは、画面の項目を声で読みます。

AI英会話も、AIの返事を声で返す。

2つの声は、同じ端末から鳴ります。

そのため2つの声が重なる場面が出る。

VoiceOverには、読み上げの間だけほかのオーディオの音量を下げるオーディオダッキングがあります。

場所は「設定」>「アクセシビリティ」>「VoiceOver」>「オーディオ」です。

ダッキング音量のスライダで、ほかの音をどの程度下げるかを決められます。

ダッキングで変わること
  • 読み上げの間、AIの声が小さくなる
  • AIの声と読み上げが同時に鳴ること自体は残る

マイクが読み上げを拾う

AI英会話は、マイクで自分の声を聞いて返事を作ります。

スピーカーから出た読み上げも、空気を通ってマイクに届く。

届いた音を自分の発話として扱うかどうかは、アプリの作りによります。

鳴らし方読み上げがマイクに届く道向いている場面
端末のスピーカー空気を通って届く読み上げを止めてから話す
有線イヤホン耳元で鳴るので届きにくい読み上げを入れたまま話す
Bluetoothイヤホン耳元で鳴るので届きにくい動きながら使う

イヤホンにすると、読み上げが空気を通ってマイクに戻る道が細くなります。

Google Meetのヘルプも、反響音を抑える操作の1つ目にヘッドフォンかイヤホンへの切り替えを挙げています。

読み上げを入れたまま話すなら、イヤホンが先です。

話し始めた音でAIの声が止まる仕組みは、割り込みの記事にまとめました。↓

読み上げを止める指の操作

重なりをなくすいちばん早い手は、話す間だけ読み上げを止めることです。

やりたいことVoiceOver(iPhone)TalkBack(9.1以上)
読み上げを一時停止・再開2本指でタップ2本の指でタップ
再生や録音などを開始・停止2本指でダブルタップ2本の指でダブルタップ
読み上げを消音・消音解除3本指でダブルタップ―
設定をすぐ呼び出す2本指で4回タップ(クイック設定)3本の指でタップ(TalkBackメニュー)

TalkBack側の2本指の操作は、マルチフィンガージェスチャーに対応した端末のものです。

2本指のダブルタップは、どちらも再生や録音のような今の動作を始めたり止めたりする操作です。

AI英会話の録音ボタンにも届くかは、アプリの作りによります。

まず2本指で1回タップを覚えると、読み上げだけを止められます。

AI英会話で文字を大きくしたときのアクセシビリティ

文字サイズの設定が届く範囲

iPhoneでは「画面表示とテキストサイズ」から、対応しているすべてのアプリに1つの文字サイズを設定できます。

Androidでは「フォントサイズ」のスライダで変え、最大200%まで大きくできます。

文字の大きさを変える場所
  • iPhone=「設定」>「アクセシビリティ」>「画面表示とテキストサイズ」>「さらに大きな文字」
  • Android=設定アプリで「フォントサイズ」を探してスライダを動かす

ただし、Googleはフォントサイズの設定が一部のアプリには適用されないとしています。

AppleもHIGで、Dynamic Typeを採用するか独自の画面で拡大を支えるかを、作る側の仕事として扱っています。

つまり大きくなるかはアプリ次第です。

字幕は拡大の基準から外れている

WCAG 2.2の文字の拡大の基準は、字幕と文字の画像を対象から外しています。

本文の文字が大きくなっても、字幕だけ元の大きさのままという作りもあり得ます。

画面の文字端末の文字サイズに付いてくるか確かめ方
ボタンやメニュー作りによる文字サイズを最大にして開く
AIの返事の文字起こし作りによる1往復だけ話して表示を見る
字幕(映像に重ねる文字)WCAGの拡大の基準の対象外アプリに字幕の設定があるか探す

3行とも、文字サイズを最大にして1回開けば分かります。

見るのは、文字がはみ出したり途中で切れたりしていないかです。

切れていたら、端末の拡大表示や字幕機能で補います。

端末の字幕で文字を足す

アプリに字幕がなくても、端末の字幕機能で音声を文字にする道があります。

項目ライブキャプション(iPhone)自動字幕起こし(Android)
使える機種iPhone 11以降Pixel 2・3は英語、Pixel 4以降は日本語も
文字にする音iPhoneオーディオ・マイク再生中の音声・通話
文字の見た目外観でテキスト・サイズ・カラーを変える字幕ボックスを2行から最大12行に広げる
注意精度は一定ではない音楽では使えない

Androidの自動字幕起こしは、音声と字幕を端末の中で処理し、Googleに保存も送信もしないとしています。

初めて使うときは、Wi-Fiにつないで言語パックを取り込むのが先。

iPhoneは一部の言語や国・地域で使えず、Androidは一部のアプリで字幕が出ないことがあります。

AIの返事を日本語に訳して出す字幕のほうは、翻訳と字幕の記事にまとめました。↓

AI英会話のアクセシビリティで間違えやすい3点

  • 端末の字幕があれば、アプリの字幕は要らないと思っている
  • 色を反転すれば、画面の全部が見やすくなると思っている
  • 片手操作は、どの機種でも同じ手順だと思っている

1つ目について、Appleはライブキャプションの精度は一定ではないとしています。

危険性の高い場面や緊急事態では頼るべきではない、とも添えています。

英語の練習では、字幕を答え合わせに使わない。

2つ目の色の反転は、iPhoneに2種類あります。

設定反転する範囲
反転(スマート)(iPhone)画像を除くすべての部分
反転(クラシック)(iPhone)画面上のすべての色
色反転(Android)メディアを含むすべての要素

AI英会話の画面に人物の画像があるなら、iPhoneでは反転(スマート)のほうが画像の色を残せます。

Androidの色反転はメディアにもかかるので、画像の色も変わる。

3つ目の片手操作は、iPhoneでは簡易アクセスで画面の上半分を下に移動します。

VoiceOverがオンのときの操作は、1本指で画面の下部から上にスワイプし、指を放さずに下にスワイプです。

Androidの片手モードは、Androidのバージョンや機種によって手順が違います。

片手操作で戻る方法
  • iPhoneの簡易アクセス=画面の上半分をタップ
  • Androidの片手モード=機種ごとの説明を見る

AI英会話のアクセシビリティを整える手順

いちばん手戻りが少ないのは、音から先に片づける順番です。

順番やること場所
1読み上げの止め方を覚えるVoiceOver/TalkBackのジェスチャ
2イヤホンをつなぐ有線かBluetooth
3ほかの音を下げる設定を見るVoiceOver>オーディオ>オーディオダッキング
4文字サイズを最大にしてアプリを開く画面表示とテキストサイズ/フォントサイズ
5字幕が足りなければ端末の字幕を入れるライブキャプション/自動字幕起こし

1から3は、声の重なりに向けた手です。

4で文字が切れるなら、アプリ側の作りの問題です。

その場合は、5の端末の字幕で補います。

VoiceOverには、読み上げるテキストを画面の下部に出すキャプションパネルもある。

読み上げの声を文字でも追いたいときに使えます。

アプリを選ぶ前に見る3つ
  • ボタンを読み上げたとき、何のボタンか分かる名前が付いているか
  • 文字を大きくしても、返事の文字が切れないか
  • AIの声を文字起こしで画面に出せるか

3つとも、払う前に自分の端末で確かめられます。

確かめるときは、読み上げと最大の文字で1往復だけ話してみてください。

AI英会話のアクセシビリティによくある質問

VoiceOverを入れたまま発音の練習はできるのか

できるかどうかは、アプリの作りによります。

読み上げの声がマイクに入りにくいよう、先にイヤホンをつなぐ。

話す前に2本指で1回タップして、読み上げを止めておきます。

VoiceOverは英語の画面を英語の声で読むのか

VoiceOverには、別の言語のテキストを見つけてその言語の声に切り替える「言語を検出」があります。

場所は「設定」>「アクセシビリティ」>「VoiceOver」>「読み上げ」です。

一部の言語ではVoiceOverを使えない点も、Appleは添えています。

端末の字幕の文字を大きくするにはどうするのか

変える場所
  • iPhoneのライブキャプション=「外観」でテキスト・サイズ・カラー
  • Androidの自動字幕起こし=字幕の設定でサイズ・スタイル・色

アプリ自身の字幕の大きさは、アプリの設定の中を探します。

自動字幕起こしは電池を使うのか

Googleは、通話中やメディアの再生中にオンにするとバッテリー使用量が増えるとしています。

バッテリーセーバーモードでは、自動字幕起こしは自動でオフになります。

まとめ|AI英会話のアクセシビリティで押さえる3点

最後に3点だけ残します。

  • 画面読み上げ=2本指で1回タップで止め、イヤホンで声の重なりを減らす
  • 文字の大きさ=届くかはアプリの作り次第、字幕は拡大の基準の外
  • 足りない分=端末の字幕・色の反転・片手操作で補う

この3つが分かっていれば、設定を入れたまま練習を始められます。

機能の名前や場所は、OSの版で変わることがあります。

迷ったら、端末の公式ガイドで今の場所を確かめてください。

\3分で読める/

AIの返事を文字で追う道が分かる

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マイクの置き方で聞き取られ方がどう変わるかは、マイクの記事にまとめました。↓

参考文献も以下にまとめます。

参考文献

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