
AI英会話の入力欄でキーボードの音声入力を使うと、話した英語が文字になって欄に入ります。
押すのはキーボードのマイクのボタンです。
見た目は声で話しているので、会話の画面と同じものに見えます。
けれど中身は文字を打つ道の一種です。
- キーボードの音声入力=話した声を文字にして欄に入れる
- AI英会話の会話の画面=声のやりとりをアプリの作りで回す
2つは入口がどちらも声なので、混ざりやすい。
この記事ではAppleとGoogleの公式ヘルプを根拠に、音声入力の側を分解しました。
特定のアプリの挙動を約束する記事ではありません。
会話の画面がどう動くかは、アプリの作りによります。
【結論】音声入力はAI英会話の会話とは別の道で文字を届ける
先に結論を表にします。
| 比べる点 | キーボードの音声入力 | AI英会話の会話の画面 |
|---|---|---|
| 動かしているもの | 端末のキーボード | アプリの作り |
| 相手に届くもの | 欄に入った文字 | 作りによる |
| 送る前に直せるか | 欄の中で直せる | 作りによる |
| 話し終わりの決め方 | ボタン・ひと言・無音で止まる | 作りによる |
| 使える場所 | 文字を打てる欄ならどこでも | そのアプリの中だけ |
左の列は、AppleとGoogleのヘルプに沿って埋めました。
右の列が「作りによる」ばかりなのは、会社ごとに組み方が違うからです。
はっきり言えるのは、音声入力なら届くのは文字だけという点です。
Appleのヘルプは、タイプ入力ができるところならどこでも音声入力ができると説明しています。
つまりAI英会話の側から見れば、キーボードで打たれた文字と同じ扱いになります。
- 音声入力=声を文字に変えるのは端末のキーボード
- 欄に入った文字は、送るまで手元にある
- AI英会話の会社が受け取るのは、送った文字
この3行が、会話の画面との一番大きな違いです。
発音の採点のように音そのものを材料にする機能は、文字だけでは材料が足りません。
だから声で練習したいときは会話の画面、書いて直したいときは音声入力、と分けると迷いません。
会話の画面で話し終わりがどう決まるかは、別の記事で分解しています。
会話の画面が沈黙の長さで切れ目を決める仕組みは、ターン検出の記事にまとめました。↓

AI英会話で使う音声入力が声を文字にする仕組み
iPhoneは端末の中で処理する
Appleのヘルプによると、多くの言語の音声入力はiPhone上で処理されます。
その場合、インターネット接続は要りません。
端末の中で処理されているかどうかは、キーボードの設定の画面に表示されます。
表示されていない場合は、話した内容がAppleのサーバに送られて処理されます。
| iPhoneの状態 | 声を文字にする場所 | 音声データの保存 |
|---|---|---|
| キーボードの設定に端末内と出ている | iPhoneの中 | Appleのサーバには送られない |
| 出ていない | Appleのサーバ | 改善への協力を選ばない限り保存されない |
| 改善への協力を選んでいる | 上のどちらか | 追加のデータが集められ確認される |
Appleのプライバシーのページは、文字にした履歴などを最長2年間保持する場合があると説明しています。
その履歴は1時間に複数回変わる端末が作る識別子に結び付けられます。
Apple Accountやメールアドレスとは結び付けられません。
確認が終わったごく一部は、2年以上残る場合があるとも説明されています。
Androidは機能で道が分かれる
GoogleのGboardでは、キーボードの上部にあるマイクを押して話します。
「お話しください」と出たら話し始める流れです。
Gboardの音声入力の手順の一部は、Android 7.0以降で動きます。
Google Pixel 6以降には、高度な音声入力機能があります。
- 音声入力中はカラフルなマイクのボタンが出る
- 音声入力したテキストは端末の中で処理される
- 修正や詳細な編集を使わない限り、Googleのサーバには送られない
- 話しながら自動で区切りの記号が入る
詳細な編集を使うと、コマンドの文字と入力欄の全文がGoogleのサーバに送られます。
そのときも音声データは送られず、文字も音声もサーバに保存されないと説明されています。
高度な音声入力機能が使える言語は、英語・フランス語・ドイツ語・イタリア語・日本語・スペイン語です。
英語が入っているので、AI英会話の入力欄でも英語で使えます。
道が2本あることの意味
| 端末 | 端末の中で処理する道 | サーバで処理する道 |
|---|---|---|
| iPhone | 多くの言語で使われる | 端末内と出ていないとき |
| Pixel 6以降 | 高度な音声入力機能 | 修正・詳細な編集を使うとき |
| その他のAndroid | 端末による | 端末による |
どちらの端末にも、声を文字にする道が2本あります。
大事なのは、どちらの道でもAI英会話の会社とは別の場所で文字になる点です。
文字になったあと、送るボタンを押して初めてAI英会話の側へ届きます。
AI英会話の音声入力が止まるときと続くとき
音声入力は、勝手に止まることがあります。
止まり方を知っておくと、話の途中で切れても慌てずに済みます。
止め方は端末ごとに違う
| 端末 | 止める・止まる操作 | 根拠 |
|---|---|---|
| iPhone | ボタンを押す/「音声入力を停止」と言う | Appleのヘルプ |
| iPhone | 声を出さずに30秒待つと自動で止まる | Appleのヘルプ |
| Gboard | マイクを押すと音声録音が一時停止する | Gboardヘルプ |
| Pixelの高度な機能 | ボタンを押す/キーボードを閉じる/「止めて」と言う | Gboardヘルプ |
iPhoneは、声を出さない時間が30秒続くと止まります。
英語の文を考えて黙り込むと、この線を越えることがあります。
止まったら、もう一度マイクを押せば続きから入れられる。
それまでに入った文字は、欄に残ったまま。
Pixelの高度な音声入力機能では、マイクがオンのあいだはアイコンが光り続けます。
マイクをオンにしたまま、複数のメッセージを続けて送ることもできる作りです。
- 止まっても、入った文字は欄に残る
- 続けるときはマイクをもう一度押す
- キーボードは開いたままなので、打って直すこともできる
Appleのヘルプは、音声入力中もキーボードは開いたままだと説明しています。
だから打つのと話すのを、行ったり来たりできる。
Gboardの高度な機能でも、マイクがオンのままキーボードで入力できます。
英単語のつづりだけ打って、残りは声で入れるという使い方です。
初めて使うときに聞かれる許可
Gboardのタブレットの手順では、マイクを押すと録音の許可を聞かれます。
| 選べるもの | 意味 |
|---|---|
| アプリの使用中 | アプリの使用中は常に音声録音を許可する |
| 今回のみ | 音声録音を1回だけ許可する |
| 許可しない | 音声録音を許可しない |
許可しないを選ぶと、音声入力はそこで止まります。
許可の考え方そのものは、権限の記事にまとめています。
端末が聞いてくる許可の種類と断ったときの挙動は、権限の記事にまとめました。↓

AI英会話で音声入力を使うときに間違えやすい3点
仕組みの次に多いのが、思い込みです。
- 音声入力で送れば、発音も見てもらえると思っている
- 日本語のキーボードのまま話せば、英語で入ると思っている
- 音声入力はいつもネットにつながっていると思っている
3つとも、公式ヘルプの説明とずれています。
| 思い込み | 実際 | 根拠 |
|---|---|---|
| 発音も見てもらえる | 届くのは欄に入った文字 | タイプ入力の欄に入る仕組み |
| 日本語のキーボードで英語になる | 英語のキーボードを使うと英語で入れられる | Appleのヘルプ |
| いつもネットにつながる | 多くの言語は端末の中で処理される | Appleのヘルプ |
1行目が、AI英会話でいちばん響くところです。
音声入力で送った文は、声ではなく文字で届く。
相手は、あなたがどう発音したかを知りません。
発音の練習が目的なら、会話の画面や発音の採点の機能を使うほうが筋が通ります。
2行目は、言語の切り替えの話です。
Appleのヘルプは、別の言語のキーボードを使うとその言語で音声入力ができると説明しています。
Gboardでは、ツールバーの左下にある言語の略語を押して切り替えます。
- iPhone=英語のキーボードを足して、そちらに切り替えてから話す
- Gboard=複数の言語をオンにして、ツールバーで英語を選ぶ
- Pixel 6以降=複数の言語を使っていれば、話している言語を自動で見分ける
3行目は、ネットの話です。
iPhoneでは、多くの言語の音声入力にインターネット接続は要りません。
それでもAppleのヘルプは、音声入力でモバイルデータ通信の料金がかかる場合があると添えています。
検索の欄に音声入力した場合は、文字が検索エンジンに送られることもある。
AI英会話の欄でも、送るボタンを押せば文字はネットを通って会社へ届きます。
AI英会話向けに音声入力を見直す手順
使う前に、端末の側を3か所だけ見ておきます。
| 見る順 | iPhoneで見る場所 | 分かること |
|---|---|---|
| 1 | 「設定」>「一般」>「キーボード」の音声入力のスイッチ | 音声入力がオンかオフか |
| 2 | 同じ画面の「自動句読点」 | 区切りの記号が自動で入るか |
| 3 | キーボードの一覧 | 英語のキーボードが入っているか |
1でオンにすると、キーボードにマイクのボタンが出ます。
ボタンが出ない場合は、まずここを見ます。
2は、対応している言語でカンマ・ピリオド・疑問符を自動で入れる機能です。
英文の区切りを自分で練習したいなら、自動句読点をオフにする選び方もあります。
オフにすると、「感嘆符」のように記号の名前を言って入れることになります。
| 見る順 | Gboardで見る場所 | 分かること |
|---|---|---|
| 1 | キーボードの言語の一覧 | 英語がオンになっているか |
| 2 | ツールバーの左下の言語の略語 | いま何語で聞き取っているか |
| 3 | 設定の「Gboardと音声入力の改善」 | 文字にした内容を端末に残すか |
Gboardの3は、オンにすると文字にした内容や入力した内容が端末に保存される項目です。
保存した分は、キーボードの設定からいつでも消せます。
Pixelの高度な機能は、Gboardのメインの言語と端末の言語をそろえるのが条件です。
新しいPixelでは、使えるようになるまで数時間かかる場合があります。
- 英語のキーボード(英語で入れるため)
- 音声入力のスイッチ(マイクのボタンを出すため)
この2つがあれば、AI英会話の欄で英語を声で入れられます。
残りは、自分の練習の仕方に合わせて選べば足ります。
AI英会話の音声入力によくある質問
英語のつづりを声で直せるのか
iPhoneでは、「teaをT-E-Eに変更」のように言うとつづりを直せます。
「選択」や「削除」のあとに語句を言えば、その部分を編集できる。
Pixel 8以降の詳細な編集では、少し間を置いて(0.5秒以上)コマンドを言う使い方が案内されています。
途中で止まったら最初から言い直すのか
言い直す必要はありません。
入った文字は欄に残るので、マイクをもう一度押して続きを話します。
絵文字や改行も声で入れられるのか
- iPhone=「笑顔の絵文字」のように名前を言う・「改行」と言う
- Gboard=絵文字を話すか、ツールバーの絵文字アイコンを押す
AI英会話の欄で使う場面は少ないものの、どちらも声で入れられます。
音声入力をオフにするにはどうするのか
iPhoneは、「設定」>「一般」>「キーボード」で音声入力のスイッチをオフにします。
Pixelの高度な音声入力機能も、Gboardの設定からいつでもオフにできます。
まとめ|AI英会話の音声入力で押さえる3点
最後に3点だけ残します。
- 音声入力は端末のキーボードの機能=AI英会話に届くのは文字
- iPhoneは声を出さずに30秒たつと自動で止まる
- 英語で入れるには英語のキーボードか英語の言語を選んでおく
この3つが分かっていれば、会話の画面と音声入力を目的で使い分けられます。
声で返事を聞きながら練習するなら、会話の画面を選ぶ。
書いた英文を見ながら直したいなら、音声入力で欄に入れてから送ります。
端末ごとの細かな違いは、OSの版で変わることもある。
迷ったら、AppleとGoogleの公式ヘルプをまず開いて確かめてください。
\3分で読める/
声で話す画面の中で何が起きているかが分かる
あわせて読みたい記事も置いておきます。
音声入力で送った文字や声がどこへ行くかは、データの記事にまとめました。↓

参考文献も以下にまとめます。
参考文献
- iPhoneでテキストを音声入力する(Apple サポート 公式サイト)
- Siri、音声入力とプライバシー(Apple 公式サイト)
- 音声入力 – Gboard ヘルプ(Google Gboard ヘルプ 公式サイト)
- 高度な音声入力機能を使用する – Gboard ヘルプ(Google Gboard ヘルプ 公式サイト)
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